バイオリンの湿度・乾燥対策

バイオリン・楽器の湿気対策

バイオリン職人が製作するバイオリンは、いかに楽器が振動して良い音が出るかを考えて作られています。

板と板との間に強い接着剤を使ってしまうと楽器の振動を止めてしまうので、振動を止めないように弱い接着剤を使っています。

そして、ニスは木が呼吸できるような自然のものを使っています。

なので、湿気の多い季節に湿気対策を怠ったり、夏の直射日光が当たる暑い場所に楽器を置いておくと、板と板の接着部分が剝がれて楽器が鳴らなくなったり、ネック部分が下がってきたり、表板が変形してF字孔のあたりが下がってきてしまったという事が起こります。

逆にロシアなど乾燥する場所へ行く際には、乾燥しすぎて板がひび割れてしまう事もあります。

工場製の楽器は、接着剤も強いものを使い、ニスも強いものを使い壊れにくくなっているので、あまり気にすることはないのですが、その分工場製の楽器は振動せず楽器が鳴らず音が遠くまで飛びません。

楽器の剥がれや木にヒビが入ると楽器の修理代に十万以上の額が飛んでいきます!

そして、ひび割れや表板の変形は修理しても以前のように楽器が鳴らなくなってしまう可能性もありますので、湿度・温度管理をしっかりとして、バイオリンが過ごしやすい環境を作る事を心がけてください。

バイオリンの湿気・乾燥対策

海外を飛び回っている演奏家の話を聞くと、

・南米へ演奏旅行の際、高温多湿すぎて楽器が凹んでしまい演奏会は他の楽器を借りて演奏し、楽器は少しの間砂を入れて湿気を取る事になり、かなりの修理費用がかかってしまった。

・アラブ首長国連邦の夏は高温多湿で、駒は倒れてくるし、楽器は鳴らなくなるけれど、楽器職人はみつからなくて、ヨーロッパに戻りすぐに楽器工房へ持っていった。

・イタリアの新作楽器を日本の梅雨から夏にかけて持って行ったら、楽器の側面が剥がれてしまった。等々、、、。

バイオリンが製作されているヨーロッパに比べると日本・シンガポール・アラブ首長国連邦、南米などの夏は高温多湿です。

近年では湿気対策を考えて製作されているバイオリン製作者の方もいらっしゃいますが、湿気・温度・乾燥対策は簡単に出来るので、バイオリンの乾燥・湿気対策には欠かせないグッズを紹介しておきます。

湿度管理グッズ

【モイスレガート】

湿度管理シート「モイスレガート」は、高性能吸水性高分子(ポリマー)を使用したシートで、楽器ケース内の湿気が多い時は吸湿し、少ないときは加湿し、楽器ケース内の湿度(40%~60%)を一定に保つ画期的なシートです。楽器ケースに入れておくだけで、常に最高の環境を作り出す、湿度管理には画期的なグッズです!

使用期間は設置時より約2年。

筆者が学生の頃は、乾燥材しかなかったのですが、近年では楽器ケース内の湿度を一定に保つグッズが開発されているので、これを一つ入れておけば安心です。

※ これを入れておけば安心とは言っても、真夏の暑い太陽の下に長時間楽器を置いたり、暑い日の車のトランクに数時間放置などはしない等、楽器を置く環境には気を付けてください。

海外の演奏家にお土産にしたら喜ばれそうな日本の西陣織

ヨーロッパの夏は乾燥しているので、乾燥材を入れる習慣はあまりありません。

なので、ヨーロッパでは加湿器はありますが、湿度を一定に保つ【モイスレガート】のようなグッズはないので、楽器演奏者のお土産にしたら絶対に喜ばれる商品だと思います!

お土産に喜ばれそうなバイオリン型

バイオリンを習っていると、バイオリン型のグッズを見つけると買ってしまう人が多いので、バイオリン型のモイスレガートもお土産に喜ばれると思います。

 シンプルで目立たないものが好みの方用

筆者はシンプルなこのタイプを利用しています。

湿気対策

弦楽器用除湿剤 ドライフォルテ

乾燥材だけあれば良いという方は、弦楽器用除湿剤がおすすめです。

乾燥対策

乾燥する国へ行く時には持っていきたい加湿器

湿気が多いと板が剥がれたり、楽器の表板が変形してしまったりしますが、乾燥する国では板がひび割れてしまう可能性があります。

剥がれはくっつければいいですが、ひび割れは取り返しがつかない事になるので、湿気の少ないロシアなどへ行く際には持っていったほうが良いグッズです。

楽器の湿気・乾燥対策 まとめ

現在は楽器用の乾燥・湿気対策グッズがありますが、半世紀以上前に活躍されていたストラディバリウスをお持ちの先生に湿気対策を聞いた所、「新聞紙を入れておいただけで他は何もしていないけれど、今まで問題がなかった!」という答えが返ってきたので、あまり神経質にならなくても良いのかもしれません。

しかし、現在は2年に1度ほど交換すれば湿度を一定に保ってくれる【モイスレガート】という画期的なグッズが販売されているので、一つ楽器ケースに入れておくことをおすすめします。