弦を交換したばかりでもないのに、バイオリンを弾いていると調弦がすぐ狂うという時に確認して欲しい事をまとめました。
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バイオリンの調弦が狂う原因
バイオリンの弦を交換して2-3日は調弦が狂います。
しかし、弦を交換して1週間くらい経っても調弦が狂う場合は、他の原因がありますので、一つずつ確認してみてください。
①ペグボックスを見て、弦がペグボックスから離れていないか?
弦を楽器に張る時、弦はペグボックス側へ少し押し付けつつペグを差し込んでいくと、ペグが緩むことなくしっかりと固定されます。
写真の赤い矢印部分のように弦がペグボックスから離れていると、ペグが固定されていないため弦の上に圧力がかかる度に弦が少しずつ緩んでしまう事があります。
なので、弦とペグボックスの間に隙間があいていたら、弦をペグボックスに少しだけ押し付けるようにしてペグを回すと弦が緩むのを解決するかもしれません。あまり弦をペグボックスに押し付けすぎるとペグが固くてまわらなくなってしまうのでほどほどに。
②弦をペグに巻く時に固定していない
弦を楽器に張る時、ペグ穴から5m-1cmほど弦を出します。
弦を巻く時には、ペグ穴から5m-1cm出した弦を横に倒して倒した弦の上に弦を巻くか、弦を交差して弦がペグ穴から抜けないように固定する必要があります。
弦を交差することで弦に圧力をかけた際、弦がペグ穴から抜け出るのを防ぐので、弦の固定を忘れていたら、弦を巻く時に弦を交差させてみると弦が緩むのを解決するかもしれません。
③テールピースの裏側を確認
あまりないケースですが、テールピースに差し込んだ弦をしっかりと上に引っ張らずに弦を張ってしまうと、弦のボール部分がテールピースの穴下に固定されていない事があります。
テールピースの裏側を見ると、テールピースと弦のボール部分がくっついている状態で固定されていますが、稀に弦のボールがテールピースまでいかず途中で止まっていることがあります。
テールピースに弦が固定されていないので、弦に圧力を加えるたびにテールピース下の余った弦が上に上がって来るので弦が緩む原因となります。
弦のボール部分が少しずつテールピース側に近づくのをイメージしていただくと分かりやすいと思います。
④ペグとペグ穴が合っていない
ペグ穴がペグに比べて少し大きくなっていて弾いていると少しずつペグが回って弦が緩むことがあります。
少し緩いだけなら、ペグにペグコンポジションをつけると解決することもあります。
イタリアでは、カラカラに乾燥させた固形石鹸をペグとペグボックスの接触部に塗りで滑りを良くし、その後石膏(チョーク)で滑り止めを施します。
しかし、カラカラに乾燥させた石鹸、チョークは家にないと思いますので、ペグが回らない、ペグが緩すぎるという場合は、コンポジションを塗ると解決することがあります。
ペグコンポジションは、回らないペグをスムーズにしてくれる効果と滑り止めを施す両方の作用があるので、ペグが少し固いと思ったり緩いと思う時には弦交換の際につけておくと安心です。
※ペグとペグボックスが当たるペグの少しピカピカ光っている部分だけに少し塗ってください。
しかし、ペグコンポジションをつけてもペグが緩い場合、ペグ穴が広がりすぎている可能性があるので楽器工房で見てもらい、必要なら穴を小さくしてもらう事をおすすめします。