バイオリン・大人から始めるのは無理と言われる理由+大人でも上達する人

バイオリンを大人からのは 無理と言われる理由

バイオリンは、幼稚園、小学校など小さい頃からはじめないと遅いというイメージを持っている人がとても多い楽器です。

 

実際に小さい子は興味がある事はスポンジのように何でも良く吸収して色々な事が出来るようになりますし、自由な時間はたっぷりあるので、幼少期からバイオリンを始めて毎日数時間、上達する練習をするとあっという間に上手になります。

 

しかし、子供が上達するにはバイオリンを弾くのが楽しいと思える、そしてその子に合った指導者、誘導してくれる大人(指導者か親)がいる事が条件です。

 

一方、大人は自らバイオリンをやりたいと思って始めるので、自分に合った指導者に出会い、練習時間が確保出来れば必ず上達します。

 

しかし、大人から始めると「難しい」「大人から始めたら遅いのでは?」という先入観が邪魔をして、楽器を持つとついつい力が入ってしまって思うように身体を動かせない人がとても多いです。

そして、仕事や子育てなどがあり練習時間を確保できずに思うように弾けなくて諦めてしまう人もいるが大人からバイオリンを始めるのは無理と言われてしまう理由の一つではないかと思います。

 

実際に子供から大人まで教えてみて思う事は、大人の生徒さんは、「小さい頃から始めなかったからなかなか出来ない」と思っていらっしゃる方が多いのですが、挫折する時は子供でも大人でも挫折しますし、子供よりも大人の生徒さんの方のが上達することもあります。

 

大人からバイオリンを始めてもある程度は弾けるようになりますので、大人から始めたらどのくらい弾けるようになるか、挫折せずに楽しくバイオリンを続けていくにはのヒントをまとめました。

※あくまでも生徒さん達、実際に知り合った方たちの上達状況を見ての一意見ですので、全ての人に当てはまるとは限りません。

大人からバイオリンを始めてどのくらい上達するか?

大学生から個人レッスンで習ったり、サークルで始めた場合

学生時代は毎日何時間も練習したという方は、幼少期から始めてダラダラと練習する子よりも上手になる方が多いです。

 

中・高校生や大学生など自分からバイオリンをやりたいと思って始めた人は、自分が好きで始めたので、時間を見つけて練習出来る環境があり、適切な指導者に恵まれればかなり上達します。

 

教え方の上手な指導者に出会えればブルッフ・メンデルスゾーンのコンチェルト、練習次第でパガニーニのカプリス、大体の曲はある程度弾けるようになります。※プロのソリストのようにまでは弾けずとも、自分の弾きたい曲を弾けるようになるので、バイオリンの練習が楽しいという方が多いです。

 

大人から始めてバイオリンを弾けるようになるには、バイオリンで使う筋肉を鍛え、必要な音階や練習曲などを練習し、曲をどう弾けるようにしていくかが分かる事が必要です。バイオリン個人レッスンやサークルの先輩などにバイオリンの習い初めからバイオリンの弾き方をきちんと教わり、教わった通りに練習をすれば大人からでも上達します。

 

バイオリンを上達するには、セブシック(シェフチーク)や音階、練習曲などの基礎の練習をきちんとし、ダラダラと弾く練習ではなく、毎日少しずつでも上達出来るような頭を使って考えながらの練習、いかにミスをしないで弾けるようになるか、どうしたら楽譜に書いてあることが出来るようになるかを考えた練習をすることです。

 

左手と右手の鍛え方が分からない方は、セブシック(シェフチーク)を使ってバイオリンで使う左手・右手の鍛え方使い方が分かる文章・動画で説明する基礎講座を受講ください。

大人からバイオリンを習うメリット

大人からバイオリンを始めるメリットは、バイオリンが好きで始めるので、少しの時間でも見つけて練習出来ること。

そして、色々な経験をしているので身体は思うよに動かなくても理解するのが早く、頭を使って練習が出来る。

※子供の場合、大人が言わないとなんとなく練習、ただ弾しているだけでなかなかミスなどが直らないという場合が多いです。

 

とはいえ、中学生前の身体の柔らかい時期に良質な練習を何時間も練習してきた子にはかなわないですし、大人から始めてソリストとして活躍出来るかと聞かれたら、小さなサロンコンサートを自分で開催するくらいなら出来る可能性もありますが、大きな舞台で演奏を仕事としてこなしていくのは、人前で弾くのに慣れていないので難しいのではと思います。※高校生からバイオリンを始めてサロンコンサートを開催している人は知っていますが、大人から始めてコンサートをしている人を知らないだけなので、もしかすると可能なのかもしれませんが、筆者の知っている限り、現時点でははいません。

 

大人から始めると超絶技巧の曲を有名バイオリニストのように弾くのは難しいですが、バイオリンで使う筋肉を少しずつ鍛えていけば練習方法と練習している人の体力次第で指の動くスピードや弓使いもある程度は身に付くので、練習次第で超絶技巧の曲もある程度の速さでは弾けるようになります。

仕事がひと段落した3,40代で始めたり、定年してからバイオリンを始めた場合

私生活が忙しかったり、バイオリンを弾く体力をつけるのに時間かかるので上達速度はゆっくりになります。

 

この場合でも、きちんとした指導者に習えばアマチュアのオーケストラや友人知人で室内楽を楽しんだり、バイオリン教室の発表会で好きな曲を弾いて楽しむことが出来ます。

 

バイオリンはまず楽に楽器を構える事が出来、上半身が楽な状態、右手も左手も自由に動かせる状態で弾けるようになる練習をするから上達します。

 

左手の押さえ方や弓の持ち方が自己流で何時間も練習しても上達しない楽器なので、上達したい場合は、

・左手の押さえ方はどうしたら音程を取れるようになるのか?

・弓の持ち方、どんなボーイング練習をしたら良い音が出るようになるのか?

・毎日の練習の仕方

・曲をどう仕上げていくか

などを習う事をおすすめします。

バイオリンを挫折してしまう時

大人の方のが子供よりも上達することもあるって本当?

小さい頃からバイオリンを始めてバイオリンが上達する子の特徴は

・運動神経が良かったり、ものまねが上手、勘が良い子で、先生が弾いているのを見てすぐに出来てしまう子。

・親が習ったことを家で楽しく練習させる環境にある子。

・親が強制的に子供に練習をさせる家庭の子。

・子供がバイオリンが好きでレッスンで教えられたことを自らコツコツと練習する子。

・練習はあまりしないけれど、バイオリンが好きでダラダラと続け、中高生で目覚めて必死に練習を始める子。

等です。

 

一方、運動神経があまり良くなかったり呑み込みが遅くてなかなか上達しないので親が待ちきれない、練習時に親と喧嘩になり練習にならない、バイオリンが好きではない場合は、大人の生徒さんの方のが上達するケースもあります。

大人でバイオリンを挫折してしまう場合

大人で挫折してしまう時は、下記のようなケースがとても多いです。

・仕事が忙しくなり練習時間が取れない

・練習方法が分からず上達しなくて、やはり大人からは無理なのかと諦めてしまう

 

バイオリンが好きで始めたとしても、毎日の忙しい生活に追われて練習時間が取れないと、バイオリンを弾く時の身体の使い方の感覚が鈍って折角弾けていた曲も弾けなくなってきますし、仕事が忙しかったり、私生活が落ち着いていないと落ち着いて練習出来ずにバイオリンを弾かなくなっていきます。

 

バイオリンを好きで楽しみたいと思っているなら、毎日本当に少しの時間でもいいので、自分の楽しみの時間として練習時間をスケジュール表や手帳に書き込んでみてください。空いた時間にと思っているとついつい後回しになってしまいますが、スケジュールに入っていると不思議とやるようになることもあります。

 

バイオリンを続けるには、環境を整えてみるのも良いです。

・市民オーケストラやバイオリンを練習するグループなどに所属して、何か分からない時に誰かに聞ける環境を作る

・オーケストラの本番という目標があるので、目標に向けて練習する環境を作る

・レッスンに通い、レッスンまでに前回の課題を練習するようにする

・バイオリン教室へ通い、発表会へ出る事を目標にして曲を仕上げられるように練習する