バイオリン上手な子は何が違うのか?

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バイオリンを習わせている親御さんは、「バイオリンが上手な子は何が違うのだろうか?」「何で自分の子供はなかなか上達しないのだろう?」と考えることがあります。

私も、娘にバイオリンを教え、毎日の練習に付き合っている時「娘は運動神経があまり良くないから、体を自由自在に使って弾くバイオリンは向いてないのかな?」なんて思った事が何度かあります。

 

約30年間、バイオリンを習っている多くの子供たち、生徒さんたちの成長を見てきて、バイオリンを上達する子には共通するものがあるので練習する際のヒントにでもなればとまとめておきます。

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バイオリンが上手な子供の共通点

もうかれこれ30年ほど前の話ですが、バイオリンを教え始めた当時、コンクールに出場するような小学生の子供達が通っている数名の先生のレッスンを3年間見学させていただきました。

 

コンクールに出場するような子が習っているバイオリン教室なので、皆良く弾けますし比較的上手な子が多かったのですが、全ての子が上手という訳ではありませんでした。

 

何故なら、バイオリンが上手な子というのは、先生が教えたことを家できちんと練習してくる子だから、練習をしてこない生徒さんは、先生の教え方が上手でも残念ながら上手にはなりません。

 

その時、先生が仰っていた事は、「学校へ行く前に少し、学校から帰ったら少し、そして、夕食前か後に少し練習してね。」と。

バイオリンは、毎日練習することが大切な楽器で、上手な子というのは大体3~6歳くらいから習い始めています。

 

小さい頃から始めるお稽古のバイオリン、幼児が自ら楽器を出して毎日練習するのは稀です。

なので、毎日練習をするかしないかは親御さん次第になってきます。

 

バイオリンが上手な子に共通する点は

  1. 先生が正しい弾き方を教え(残念ながら子供が上達させる方法を知らない先生もいらっしゃるので、ここもポイントです)
  2. 親御さんのサポートの元、毎日きちんと練習している子です。
  3. 練習量→上手な子はとにかく小さい頃の練習量が違います!

私の知人のバイオリニストに5歳から始めて毎日一人で数時間練習をしていたという人がいますが、その子でも、親御さんがそろそろ練習の時間というのを伝えていたそうです。

小さい子は長時間集中して練習することが難しいので、15分~30分ほどの朝と夕方に分け、少しずつ時間を伸ばしていくと、あっという間に上達しますよ!

 

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家庭でのサポートの仕方

上達する子は家庭のサポートがあると書きましたが、どんなサポートをしているのかを書いてみます。

まず、家庭でバイオリンの時間帯をきちんと決め、その時間を守るように親が導いている。

子供は、決められたことを一つ一つこなしていく事が好きです。

学校から帰っておやつを食べたら練習する時間など、具体的に決まっていると、練習がスムーズに出来ます。

バイオリンを始めた頃は、少しの練習を朝昼晩など何度かに分けます。

その時間を15分→30分→1時間→2時間と伸ばしていきます。

 

次に、先生から教えられた事を次のレッスンまで親が一緒に練習をしてあげる。

上記で書いたように、一人で練習していたという子もいますが、一人で黙々と練習するような子供は本当に稀です。

上達の早い子の親御さんは、レッスンでメモを取ったり、必要な事をスマートフォンで録画したりして、先生が教えたことを家で繰り返し練習させています。

 

もう一つ大切なのは、整理整頓!
バイオリンのお稽古道具の場所を作り、楽譜も練習する順番に整えておくことで無駄な時間を作らないこと!

バイオリンと楽譜など、練習に必要なものを整理整頓し、同じ場所に置き、練習する際にすぐに練習に取りかかれるようになっている事も大切です。

 

楽譜が何冊かあったら、練習する順番に並べておくこと。

練習が終わったら、次の練習する時にすぐに練習が開始できるよう、また整理整頓して片づける習慣も一緒につけておきます。

練習を開始する時、「あれがない、これはどこだったっけ?」となると、時間の無駄だけではなく、探す際にストレスにもなります!

 

上手に練習を習慣付けるには

良く言われていることですが、歯磨き、3度の食事のように、バイオリンの練習は毎日するものだと小さい頃に習慣付けられれば、毎日バイオリンを練習することが当たり前になってしまいます。

 

では、どうすればいいのかというと、子供はお母さんと一緒にいる事、お母さんが注目してくれる事、お母さんが嬉しい顔をしてくれるのが大好きです。

中学生でも、「この曲を弾いているとお母さんが嬉しそうだから、この曲を弾くのが好き!」という生徒さんがいるように、幼稚園生・小学校低学年までならなおさらです。

 

子供と歌ったり踊ったり、遊びの要素を取り入れて練習をすれば、子供は親と一緒に遊んでいる感覚で楽しく練習することが出来、また練習したいなと思ってくれます。

面倒な練習をいかに楽しく練習させられるかが上達への鍵です。

 

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バイオリンの練習を休みたい時

バイオリンを続けていると、練習を休みたいと思う時もあります。

もちろん、親御さんが今日は疲れているからちょっと休みたいななんて思う事も。

そんな時は、少しだけ頑張って少し練習をさせてください。

弓の運動をしたり、楽譜を見て歌ったり、左手の運動をしたりするだけでもいいです。

そして、少しでも練習をしたら、「凄いね!出来たね!」って褒めてあげてください。

子供がやりたくないからと、子供のいいなりになっていると、何も続きません。

 

しかし、何がなんでも毎日続けないといけないという事はありません。日本では練習を休むなんてありえないと言われますが、ヨーロッパのバイオリニストはヴァカンスにも行きます。

 

夏休みに泊まりで旅行へ行く時に2日くらい弾かなければ、前日や帰ってきてからその分を取り戻せばいいですし、発表会やコンクールに参加する場合、その前の期間はいつもよりも練習をします。なので、発表会の次の日、旅行など特別な日は、お休みするという選択もありだと思います。

 

365日必死に練習してばかりいては良い音楽は奏でられないというのがヨーロッパ人の考え方です(笑)。

上達が早い子と比べない

子供には、その子の性格、成長の速度が違い、伸びる時期も違います。

そして、子供の1・2歳差はとても大きいので、少し年上の子が凄い曲を弾いているからと焦る事は全くありません。

他の子供と比較するのではなく、自分の子が10年後にどうなっていて欲しいかを考えて、逆算して自分の子供が今どの時点にいるべきかを考える事のほうが大切です。

 

例えば、とても運動神経が良く、感覚が鋭く、先生がお手本を見せるとすぐに出来てしまう子、逆に、先生が何度お手本を見せても分からない、出来ないという子がいるとします。

 

鋭い子は、あまり練習しなくても簡単に弾けてしまうので、あっという間に上手になる事が多いのですが、中学生くらいになり、曲も難しくなり、体も少しずつ重たくなってくると、あまり練習をしないでも弾けるというのが通用しなくなる時期が来ます。その時かその前に自分の練習方法を見直さないと、感覚が鋭くなく地道にコツコツと努力をしてきた子に抜かることもありえるという事もありえます。

感覚が鋭くない子は、先生に何度も言われても出来ずになかなか上達しないので、コツコツと地道な練習を続けます。コツコツと続けていると、やがて、色々な事がつながって分かる時がやってきます。意志が強い子なら、地道に大きな壁を少しずつ削っていくように、コツコツと努力をし、いつか壁を崩すこと(素晴らしい演奏)が出来る日が来るという事もあります。

 

同年代の子供の大体のレベルを見るのは良い事ですが、自分の子供が一生懸命練習をしているのなら、他の子供と比べて悲観的にならない事も大切です

 

しかし、先生の教え通りに練習しているのになかなか上達しないと思った時、同じバイオリン教室のレベルを見てみて、上手な子がいないという場合は、他のお教室に移る勇気も時には必要です。

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最後に

子供はあっという間に成長してしまいます、小さい可愛い時を一緒に過ごせるなんて長い人生を考えたら、本当に少しの時間です。バイオリンの練習に付き合っていると、ついつい親子喧嘩になってしまったりすることもあります。

分かっているけれど出来ない子供は、出来ないだけでイライラしているのに、分かりきっていることを親に言われると頭にきてしまい、口論につながることも。

 

親は人生の先輩なので、言い合いにならないように言い方を変えてみたり、強く言わないために紙に書いて渡すなど少し工夫をして、戻って来ない時間を大切に過ごしてください。

そして、折角バイオリンを始めたのなら、10年くらいは続けて欲しいと思います(今は大変でも大人になって続けていて良かったと思う日が来ます)。

何故なら、中学生くらいまで続けていると、大人になってから再開したいと思った時に体が覚えているからです。

ある程度曲が弾けるようになると楽しくなってきますので、バイオリンが好きでやめたくないというくらいの所までは、親御さんがサポートしてあげると長続きしますよ。

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