バイオリン練習【楽器が下がるのは何故?】

バイオリン、楽器がが下がる

バイオリンを練習していると下がってくる楽器に、「楽器を上げなさい!」と何度も言われるけれど上がらない、、、。

 

そして、先生の言う正しい姿勢で演奏していない有名なバイオリニストもいるから、「楽器が下がっていてもいいのでは?」と思う方もいらっしゃいます。

 

実際、姿勢が悪い生徒さんの親御さんで、「あのバイオリニストも楽器が下がっているから、うちの子も下がっていても弾けるはず」と心のどこかで思っていることもあります。

 

この記事では、楽器が何故下がるか、そして、先生の言う姿勢で弾いていないバイオリニストもいるけれど、真似してもいいものなのかに対して、筆者の考えをまとめておきます。

バイオリンは下がっていてもいいの?

楽器が下がって、レッスンの度に「楽器を上げなさい!」と言われるという生徒さんは案外多いものです。

 

実際、筆者の娘も楽器が下がっていて何年も悩みました。

 

何故かというと、有名なバイオリニストでも小さい頃は驚くほど楽器を上げて弾いていたのに、大人になったら楽器が下がって演奏をしていたり、猫背で楽器が下がっている有名なバイオリニストもいるからです。

 

結論としては、楽器は、上げすぎると左腕に負担がかかり、下がりすぎると背中や首に負担がかかるので、床と平行くらいの高さが理想だと考えています。※バロック奏者は別です。

 

何故かというと、実際に弾いていてみていただきたいのですが、楽器を上げすぎると左腕が苦しく、左手が自由に動きません。(鍛えれば動きますが)

 

逆に、楽器が下がり肘がお腹にくっつくくらいの姿勢で演奏すると、速いパッセージで高音に駆け上がる所は上り坂を駆け上がるようになってしまうので、楽に弾けなくなります。

 

私はバロック奏者になるから超絶技巧は弾かないのでネックを左手で支えたまま弾くと言う方は、それでもいいと思います。

 

しかし、超絶技巧の曲を弾きたいなら、楽器を下げたままは弾くのは楽器が上がっている時よりも苦労するので、速い難しいパッセージが弾ける楽な姿勢を習得したほうのが後々楽になります。

 

有名なバイオリニストで姿勢が悪い人がいるからと真似をしてはいけないのは、姿勢が悪い状態でも人間は訓練すれば何でも弾けるようになるから、無理を重ねていくと、人間はその状態が自然に感じ、難しいパッセージも弾けるようになってきます。

 

しかし、身体に負担がかかったまま楽器を弾くと、必ず身体が悲鳴を上げ、年齢とともに弾けなくなってしまったり、ヘルニアになってしまったり、腱鞘炎、首が痛くて弾けないなど、痛み止めを飲みながら演奏していたり、バイオリンを弾けなくなる日が来ることもあります。

 

なので、出来るだけ身体に負担のかからない姿勢でバイオリンを弾くのが理想です。

何故楽器が下がってしまうのか、何度言っても楽器が上がらないのは?

何故楽器が下がってしまうのかというのは、楽器の持ち方のコツが分かっていない、もしくは、肩当が合っていない、顎あてが合っていないというケースが多いです。

楽器を構えるコツ

楽器は顔を真っすぐ前に向けて、肩当は左の方の上に乗せ、左顎を顎あてにひっかけ、軽い力で支えています。

 

顎あてが合っていないと楽器をひっかけるのが難しこともありますが一番楽な解決方法は、肩当を変えること。

 

筆者が生徒さんにおすすめしているのは、日本ではあまり使われていないヨーロッパ発の肩当【Wolf Forte Primo】。

 

この肩当は、自分の肩の形にフィットするように形を変えられるようになっています。

 

そして、楽器を持つ角度も変えられるので、楽器が好きなだけ上がる肩当です!

※楽器を上げる角度も変えられるので、楽器がかなり上がりますが、上げすぎると左腕に負担がかかるので、上げすぎないこと。

 

先生に何度も楽器を上げなさいと言われて悩んできたという方もこの肩当に変えて、一瞬で楽器が上がったと喜ぶほどの優れものですので、楽器が下がる、楽器が持ちにくいという方、試しに使ってみてください!

 

おすすめはプリモです。(セコンドよりも楽器が安定するからです)

使い方の説明所がなく、分からないという方が多いので、調整の仕方の動画をご覧ください↓

 

肩当の幅は狭く出来るので、3/4まで使えるようになっています。

【ウルフ フォルテ プリモの使い方】

肩と肩当に隙間がないようにぴったりくっつくような形を探して肩当の形を変えてください。

初めは時間がかかりますが、一度自分の肩にフィットする形を作ってあげれば、その後の練習は格段に楽になります!

 

バイオリン肩当の注意点

世界中で愛用されているKUNよりもおすすめ出来る肩当、「ウルフ フォルテ プリモ」ですが、たまに不良品があります。

 

下の写真の所のねじ部分が緩くて、ぐらぐらしてしまうものがあります。

 

赤い矢印部分のねじはかなりしっかりしていて、角度をつけられるようになっています。

このねじ部分のところから、グラグラしているものは不良品ですので、使いにくいと悩まずにすぐに交換をお願いしてください。

バイオリン 楽器が下がらないおすすめ肩当

 

まとめ

楽器は上げすぎず、下げすぎず丁度良い高さで持つのが理想です。

 

楽器が下がってしまうのは、持ち方が分かっていないか、肩当、顎あてなどが合っていない事があるので、「楽器を上げなさい!」というだけではなく、どうして楽器が下がってしまうのかの問題を追及して解決してあげてくださいね!