バイオリンで練習している曲がいつになっても仕上がらない!
練習しているのになかなか上達しない!
バイオリンを習っていると、よくある事で、「ついついムキなって同じ部分を何度も弾いてみたり」、「自分には才能がないから弾けないのかも」とネガティブになってみたり、「大人になってからバイオリンを始めたから弾けないんだ」と諦めてしまったりしがちです。
バイオリンで音の出る仕組みを単純に考えると
弦と弓の毛を直角にあててピッツィカートで弦を振動させるように弓の毛で弦をこすって振動させると音が出ます。
しかし、左手で音程を作って右手で丁度良いバランスで弓の毛で弦をこするとなるとあれもこれも考えないといけないので、ものすごく難しい事をしているように思えてしまいます。
難しい事をしていると思えてしまうと書いたのは、左手と右手で違う動きをするのは慣れるまで大変だからです。
しかし、人間の身体は鍛えれば鍛えるほど色々な事が出来るようになっているので、毎日身体を少しずつ鍛えていくことで、半年前には弾けなかった曲が弾けるようになったり、1年前には絶対に無理と思っていた曲が弾けるようになり、初めは難しいと思っていたことが、数年たつと自然に出来るようになってくるので、練習次第で大体の事は出来るようになります。
とはいえ、上達するには練習方法が重要なカギを握っていて、間違えた練習を毎日続けても、間違えた身体の動きを身体に覚えさせているだけになり、弾けるようにはなりません。
そこで、なかなか弾けるようにならない部分の効率的な練習方法を掲載しておきますので、練習の参考にしてみてください。
バイオリン弾けない部分の効率的な練習方法
弾けない部分は抜き出して練習するのですが、弾けない部分は抜き出してから、出来るだけ小さな部分に分けることで難しさが軽減されます。
部分練習の分け方
例えば、練習している曲でどうしても弾けない部分が4小節あるとします。
出来ない4小節が例えば速くて難しいパッセージの場合は
※何が出来ないかにもよって多少練習方法は変わりますが、考え方は同じ、小さな部分に分けて練習すると難易度が下がり少しずつ出来るようになります。
①スラーを取って左手だけ正確な位置に指を置けるようにゆっくり左手の動きを練習する
・左手に力が入りすぎていないか?(左手に力が入っていると指は速く動かなくなります)
・正確な位置に指を置けているか?
・指が正確に動いているか?
・指が動きにくくてリズムが転んでいないか?(手の重心、特に2,3の指などが鍛えられていないと正確なリズムで指が動かず2,3を弾く時だけ指が速く動いてしまったりします)
・指は楽に動けているか?
②開放弦で右手の移弦だけ、もしくはボーイングだけ練習する
・右手に力が入りすぎていないか?(力が入りすぎると楽器の振動を止めたり、素早く動けなくなります)
・開放弦を弾く時、弓が曲がって動いていないか?
・移弦時に弓が曲がってしまったりしていないか?
・移弦時に隣の弦との移弦距離は最短距離で移弦出来ているか?
・移弦時に弓のバランスが崩れてしまっていないか?
左手右手に分けても4小節が難しい場合
1小節ずつ、もしくは2小節などもう少し小さい部分に分けて左と右手を分けて練習する。
もしくは、4小節の中で出来ない部分だけを抜き出して左手右手を分けて練習します。
左手・右手がゆっくり出来たら
左手・右手に分けてゆっくり身体の動きが分かったら、少しずつ動きを速くします。
左手右手の動きが速く出来るようになったら、左手と右手を合わせて弾けるかゆっくり練習→速くする。
練習時に考える事
小さな部分が楽に出来るようになるにはどう練習したら良いかを考えて練習することで、小さな部分に集中出来るので全部を一気に練習するよりも簡単になります。
1小節ずつ左手だけ、右手だけなど分けて練習すると、練習する過程が多いので、大変で時間がかかると思ってしまうのですが、難しいまま練習するよりも、小さな部分に分けて練習した方のが難易度は下がりますし、出来るまでの時間も短縮されることが殆どです。
初めは面倒に思えますが、慣れてくると分けて練習した方のが断然効率が良いと思うようになると思うので、試してみてください。
一人で部分練習が出来ない、どう練習して良いか分からない場合は、定期的に先生に習ってどこが出来ないか、どうやったら解決出来るかを教えてもらい先生に引っ張っていってもらうことをおすすめします。