バイオリン【中学生で勉強したい協奏曲】

バイオリン・中学生練習したい協奏曲

ピアノでは小さい頃からソナタを沢山学ぶのに対し、バイオリンは小さい頃から協奏曲を沢山学びます。

 

何故かというと、ある程度若い時にテクニックとスピードを鍛えておくと、大人になっても自然体で難曲が弾けるからです。

 

小さい頃から少し難しい協奏曲を弾いておくことで、大人になった時、どんな曲でも弾けるテクニックに加え自分の音楽性が加わり、素晴らしい音楽家になります!※もちろん、音楽性も同時に養っていく必要があります。

 

なので、お子さんの性格にもよりますが、若い時には少しくらい難しく、思うように弾けない協奏曲でもどんどん挑戦するのがおすすめです。

小さい時には曲を弾くことに必死になり、あまり音楽的な事は考えられなくても、年齢を重ねてもう一度勉強した時には理解度が深まるので、完璧を求めずにその年齢で弾ける範囲で勉強し、数年後に再度勉強するといいですよ。

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バイオリン【小学生で勉強したい協奏曲】

中学生で勉強したい協奏曲

中学生と書きましたが、曲を進めるペースは人それぞれです。

小学生でパガニーニのコンチェルトを弾く子もいますし、

高校生くらいでブルッフのコンチェルトを弾く子もいれば、

高校生からバイオリンを始めてプロオーケストラの団員になったという人も実際にいます。

 

なので、曲の進度は速いからいいからという訳ではないので、目安として考えてください。

 

小学生で勉強したい曲も一部入っていますし、高校生で勉強しても良い曲ですし、もちろん、大人になってから勉強しても楽しい曲ばかりです。

良い音を探求出来る協奏曲

– ブルッフ:バイオリン協奏曲第1番Op.26

1楽章はテクニック的にはさほど難しくないと思っていますが、リズムを数えるのが少し難しい協奏曲です。

 

第3楽章は重音が多いので、脱力をして良い音を出す練習に使える協奏曲です。



 

表現力を養える協奏曲

– ヴィエニャフスキ:バイオリン協奏曲 第2番ニ短調Op.22

全ての協奏曲で表現力を養えますが、ヴィエニャフスキは、小さい頃に勉強した協奏曲とは少し違って1楽章の初めから音量を落としたエスプレッシヴォから始まり歌う所が多い協奏曲です。3楽章も色々な表現力を要求される協奏曲。

 

この他、約2小節の長いワンボウスタッカートが出てきたり、フィンガードオクターブが初めは少し難しいかもしれませんが、クロイツェルや音階で鍛えれば出来るようになります!

 

初めは難しそうに見えますが、ヴァイオリニストが作曲した曲だけあり、音程の取り方は比較的弾きやすい曲です。

– ラロスペイン交響曲

スペインから11,2歳でパリの音楽院で勉強するためにパリへ渡り、演奏の素晴らしさにパリの人たちを魅了したという逸話が残っているサラサーテ。

ヴァイオリンの才能に溢れたサラサーテのためにサンサーンスやブルッフがヴァイオリン協奏曲を作曲していますが、ラロのスペイン交響曲もサラサーテのために作曲され、サラサーテが初演を務めた曲。

 

スペインだけあり、3連符や3拍子が多く、サラサーテの故郷スペインをイメージ出来るようなメロディーが沢山出てきて弾いていて楽しい曲です。

聴く人を魅了出来るように堂々とした演奏をしたい曲です。

 

ヘンレ社

音程の勉強になる協奏曲

サンサーンス:バイオリン協奏曲第3番ロ短調Op.61
フランスのピアニスト・オルガニストサンサーンスの作曲したバイオリン協奏曲。
筆者がそう思っているだけかもしれませんが、フランス人作曲家の曲はお洒落です!
バイオリニストが作曲した曲ではないからか、普段あまり弾きなれてないシャープ5つまで出てくるからか、音程を取るのが少し難しい曲ですが、色々な作曲家の曲に挑戦することで様々な作風の曲を学べるので中高生で弾いておいてもいいかなという協奏曲の1つです。

ヘンレ社

テクニックと体力を鍛える曲

– ビュータン バイオリン協奏曲 第5番

日本の音楽コンクール課題としても出題されるビュータン5番。

 

チャイコフスキーコンチェルトやパガニーニのコンチェルトにもなると、1楽章だけで20ページ近くを暗譜して弾くことになります。

その少し手前。ブルッフなどのコンチェルトなどと比べると演奏時間が少し長くテクニック的にも大変ですが、少しずつ難しい曲に挑戦して長い間弾ける集中力と体力を養うのに良い1曲です。

憧れの協奏曲

– メンデルスゾーンヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op. 64

多くの生徒さんがやりたがるのがメンデルスゾーンヴァイオリン協奏曲。

重音が少ないので、簡単に弾けると思われがちなのですが、音程を外すとすぐに分かってしまうのと、音だけを弾くと形にならないので、音階で音程を鍛えたり、ある程度曲を歌えるようなボーイングコントロールが出来るようになってから弾きたい協奏曲です。

 

とはいえ、重音が少ないので小さい頃に弾かせてしまう先生となかなか弾かせてくれない先生に分かれる協奏曲です。

モーツアルト

モーツアルトのバイオリン協奏曲は、コンクール、入学試験やオーケストラの入団試験など色々な所で必要なので、バイオリンを練習していると必ず練習します。

 

多くの試験やコンクールでの課題曲は3,4,5番。

そして、スズキの教本の最後の2曲もモーツアルトバイオリン協奏曲4,5,番です。

 

モーツアルトの協奏曲はテクニック的には難しくないですが、基礎がきちんと出来ていないと綺麗な澄んだ音で音程を外さずに弾くのが難しい曲なので、音階や練習曲、シェフチーク(セブシック)などでしっかりと基礎を鍛えつつ練習してください。

 

モーツアルトの協奏曲を勉強するなら原版と数人のカデンツァが入っているベーレンライター社の楽譜がおすすめです。