バイオリンを習っている子どもの練習に付き合う毎日では、
子供が弾いている途中で
「音程が違う!」
「あ、間違えた!」
と、つい声を出してしまうことはありませんか?
私もついつい色々と言いたくなってしまう方です。
しかし、約15年間というう長い間練習に付き合う経験を経て、子供と何度も話し合い、出来るだけお互いのストレスにならないような環境を作る努力をしてきました。
今回は、親子でのバイオリン練習をストレスの時間から「一緒に楽しめる時間」へ。
とまではいかないかもしれませんが、お互いストレスにならないように練習をするヒントをまとめました。
音楽の習い事は、中高生になっても練習に付き合って欲しいというお子さんもいます。
そんな時、「いつになったら親離れしてくれるのだろうか?」と思わず、子供との時間を大切に出来るヒントになればと思います。
1.「できたところ」をまず褒める
間違いを正す前に、できたことをまず褒める習慣をつける。
自分の子供だとついつい、評価が厳しくなり、間違っている所が気になってしまいます。
しかし、今までよりも上達した事をきちんと認めて欲しいそうです。
そして、間違い探しをされて色々とうるさく言われると、親が正しい事を言っていても
【子供の脳はシャットダウンして受け入れれらなくなる】事が多いです。
バイオリンを毎日続けるには親子と共々意志力とエネルギーが必要です。
しかし、怒られたり、沢山のダメ出しばかりを出されたり、親子喧嘩をすると、大切な意志力、エネルギーがどんどん消耗してしまいます。
意志力を奪われるとやる気がなくなってしまう可能性もあります。
なので、まず褒めて、「ここを直すともっと良くなると思うけどどう思う?」と聞いてみる。
そうすると「分かってはいるけれど、今すぐには出来ない。」
もしくは、「自分はこういう風に弾きたいから!」など、子供がどう思っているかを聞ける可能性があります。
子供がどう思っているか分かると、それに対する対応策を考える事が出来ます。
それから、褒めることで子どもは自信を持ち、練習へのモチベーションが上がります。
ダメ出しを沢山出されて育った子よりも、
・少しでも上達したこと
・毎日継続する力などを褒められて育った子
の方のがバイオリン以外の事をやる時にも良い影響を与えます。
2.「教える」より「観察する」姿勢を持つ
親が「先生役」になってしまうと、ついつい厳しい目で見がちです。
時には一歩引いて、見守る姿勢が大切だと思っています。
子供は親が思っているより意外と賢く、「分かっているけれど出来ない。」という事も結構あります。
なので「出来ない所をどうやって解決するか」を考えていたり、「どうやったら出来るようになるか」を試していたりする事もあります。
そんな時に、「また間違えた!」と言われるとイラっときます。
なので、待ってあげることも大切です。
あまりにも何度も間違えたり、先生が仰っていたことと違うと思った場合は、
「この部分、○○って仰っていなかった?」など、疑問形で聞いてみる。
もしくは、出来ない部分を何回かやってもらい、出来ない時には、
・次のレッスンでどうやったら出来るようになるか先生に聞いてみる
・日を改めて再度挑戦してみる
など、頭ごなしに「違う!」と言うのではなく、どうしたら解決出来るかを一緒に考えてみる事も大切です。
3. 親自身が「音楽を楽しむ姿」を見せる
人は環境の影響を受けやすく、親が音楽を楽しんでいる姿は、子どもにとって最高のお手本になります。
無理にやらせず、「ここのフレーズ素敵だよね~。」など、親が音楽が好きな姿を見せると、子供は親が好きな曲を弾いてあげたいと思い、頑張って練習することもあります。
4. 「練習=親子のコミュニケーションの時間」
バイオリンの練習は、子育てが終わるまでに過ごせる親子の大切な時間です。
上手に弾くことも大切ですし、少しずつ上達することも大切です。
しかし、子供の幸せを考えたらそれよりも一緒に過ごせる時間を感謝して過ごすことの方のが大切だと思います。
ついつい「違う!」と言ってしまいそうになります。
しかし、そんな時、「子供と一緒に過ごせることに感謝します」
もしくは「あと何年一緒に練習出来るのかな?」と心の中で言ってみることにしています。
そうすると、一緒に過ごせる時間が大切に思えて少しくらい上達が遅くても、大した問題ではない気がしておおらかな気持ちで一緒に練習に付き合う事が出来ます。
おわりに
言うのは簡単ですが、「焦らず、比べず、笑顔を忘れずに。」
「焦らない、比べない」は時と共に出来るようになってきましたが、間違えた時でも「笑顔で」というのが意外と難しい。
子供が大きくなると、「ママ顔怖い!笑顔笑顔!」と子供が場を和ませる術を覚えてくれるかもしれません。
しかし、小さい頃は親次第な部分が大きいので、色々と工夫して出来る限り楽しい練習にする努力をしてくみてください。