子どもを音楽コンクールに出すべき?バイオリン講師が語る【参加のメリット・デメリット】

コンクールの賛否

今や世界中で数えきれないほど開催されている音楽コンクール
「参加させるべき?」「まだ早い?」「意味があるの?」と悩む親御さんも多いのではないでしょうか。

私自身、若い頃にコンクールに出たことはなく、かつては音楽に点数をつけること自体に反対でした。
しかし、娘がバイオリンを始めて3年ほど経った頃、夫が「コンクールに出してみよう」と提案したのです。

正直、戸惑いました。
でも、「目指すべきは最高の舞台。結果ではなく、その過程に意味がある」という夫の言葉に背中を押され、出場を決意。

娘は6歳で初めての音楽コンクールに挑戦し、想像以上の成長と経験を得ることができました。

本記事では、コンクールに懐疑的だった私が実際に子どもを音楽コンクールに参加させて感じたメリット・デメリット、そして親として大切にすべき考え方について詳しくお伝えします。


この記事はこんな方におすすめです

  • バイオリンなどの習い事でコンクール参加を検討中の方

  • 練習のモチベーション維持が難しいと感じている方

  • 子どもが入賞できず落ち込んでいるご家庭

  • 将来的に音楽の道を目指したいと考えている方


子どもの音楽コンクール参加|5つのメリット

  1. 同年代の演奏を聴いて刺激を受ける
     → 自分より上手な子に出会うことで「もっと上達したい」という気持ちが芽生えます。

  2. 明確な目標ができる
     → 練習の質が変わり、取り組む姿勢が大きく成長します。

  3. 審査員からの講評が学びになる
     → 普段のレッスンで指摘されなかった視点が加わり、新たな気づきが得られます。

  4. 曲を深く理解する力がつく
     → ただ「弾く」のではなく、音楽的な表現や構成を意識するようになります。

  5. 人前で演奏する経験が積める
     → 発表会とは異なる緊張感の中での演奏は、大きな成長に繋がります。


音楽コンクールのデメリットと注意点

  • 結果がすべてではない
     一部のコンクールでは、結果が事前に決まっているようなケースも。コンクールは“目的”ではなく、“通過点”と考えましょう。

  • 審査員の主観が入ることもある
     特にバッハやヴィヴァルディなどの古典曲では、演奏の解釈が審査員と合わず、点数が伸びないことも。

  • 結果によって親子関係がギクシャクするリスク
     入賞できなかったことで、親が感情的になってしまうケースも少なくありません。

  • 緊張で本来の実力が出せないこともある
     普段の実力を発揮できない場合もあります。だからこそ、「経験を積む場」として捉えましょう。

  • 基礎練習が疎かになる危険性
     コンクール曲ばかりに集中して、基礎力をおろそかにしては本末転倒です。


私自身の体験|コンクールで得た想像以上の成長

娘が6歳で初参加したヨーロッパのコンクールでは、幸運にも100点をいただき、大舞台で演奏する機会を得ました。
もちろん、幼少期の評価は甘い傾向もありますが、それでもコンクール前と後では明らかに練習の質が変わったのです。

ただの発表会では得られなかった、「人に伝えるために音楽を仕上げる」という意識が芽生え、結果的に大きく上達しました。

コンクールで賞をいただいてやる気が出たというお子さんは結構います。

人前で演奏をして褒められた。

ちょっとした賞をいただいた。

こんな少しの事で子供のやる気はグッと上がったりします。


コンクールで賞を取ることがゴールではない

私は今でも、「コンクール=目標」ではなく、「将来なりたい姿を実現するための手段」と考えています。

小学生のうちに賞を取っても、それが将来を保証するものではありません。
大切なのは、その後も地道に努力を積み重ね、継続していけるかどうかです。

結果が出なかったとしても、「どうして成果が出なかったのか」を考える良いきっかけになります。


まとめ|子どものコンクール参加は目的ではなく“手段”

コンクールに出るかどうか迷っている親御さんへ。
私が言えるのは、「出ること自体に意味があるのではなく、どう向き合うかが大切」ということです。

  • 入賞をゴールにせず、その過程を学びとする姿勢

  • 自分の練習を見直すチャンスとして活用する

  • どんな結果でも、次への一歩に変える力を育てる

そんな風に捉えられた時、コンクールは素晴らしい成長の場になります。

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