初心者・子供向けバイオリン選びのポイント|高価な楽器は本当に必要?
「先生にすすめられたけど、本当にこの楽器がいいの?」
「高価なバイオリンじゃないと上達しないの?」
そんな声をよく聞きます。
本記事では、特に初心者やお子さんのための“分数バイオリン”選びにフォーカスし、実体験やよくある相談を交えて、分かりやすくお伝えします。
高価な楽器は本当に必要?
あるご家庭から、こんな相談を受けたことがあります。
「まだ始めたばかりですが、先生から50万円の分数バイオリンをすすめられました。購入するか迷っています。どう思いますか?」
私は次のようにお答えしました。
「音が良く、弾いていて楽しいと感じ、その価格を払う価値がご自分であると思われるなら購入しても良いと思います。ただ、価格帯の低いものでも十分上達できます。」
結果的にその方は購入されましたが、楽器選びに“正解”はありません。何に価値を置くかによって判断は変わってきます。
バイオリン選びの3つのポイント
- 音色:好きだと思える音かどうか
- サイズ:体に合っているか
- 価格:続けられる予算内か
特に初心者の場合は、「高い=良い」とは限りません。
楽器を試す際は、必ず音を聴いてから判断してください。
予算に応じていくつか出してもらい、値段を聞かずに試奏するのが理想です。
どこで買うかも実は重要
楽器を購入する際には、事前に先生と相談しておくことをおすすめします。
トラブルや誤解を防ぐためにも、無視せず一声かけておくと安心です。
よくあるのが、インターネットで購入したバイオリンにありがちな失敗:
- 調弦がなかなかできない
- 駒が柔らかくてすぐ倒れる
その点、信頼できる楽器店なら調整済み・アフターケア付きで安心です。
中古・手工品・輸入バイオリンの違い
最近は、中国製の手工品であっても日本で丁寧に調整されたものは音も良く、価格も手頃です。
また、中古バイオリンには“当たり”の楽器も存在し、長年弾かれたことで音が育っている場合もあります。
自分に合う楽器とは?
バイオリンは不思議な楽器で、「この楽器で練習したい」と思える出会いがあります。
そんな“音に恋をする”感覚を大切にしてください。
練習を重ねる人のもとには、自然と良い楽器との出会いが訪れることもあるのです。
子供の楽器の相場
何を重視するかによって変わるため一概には言えませんが、参考までに:
- 量産モデル(例:SUZUKI):楽器ケース弓など揃えて10万円前後〜
- ヨーロッパオールド楽器(中古):2,0-30万円〜
オールド楽器の方が高い傾向にありますが、良い楽器は下取りしてくれる場合もあります(同じ楽器店に限る)。
ただし、別の楽器店に持ち込むと評価額が大きく下がることもありますので注意が必要です。
まとめ
- 高価な楽器が必ずしも必要なわけではない
- 先生との相談が円滑な選び方につながる
- 自分の耳と感覚で“好き”と思える楽器を選ぶ
この記事が、バイオリン選びで悩んでいる保護者の方や初心者の方のお役に立てば幸いです。
どんな楽器でも、弾く人が丁寧に向き合えば、きっと応えてくれます。