「バイオリンの音程が悪い?」耳と手を整えればグンと上達!耳の鍛え方

バイオリンは「自分で音を作る」楽器

バイオリンはピアノと違って、演奏中に微妙な音程を調整できる楽器です。

そのため、耳を育てることがとても重要です。

幼少期から取り組めると理想的ですが、大人からでも遅くありません。

ピアノで合わせると音程が悪くなる?

ピアノを基準にしてバイオリンの音程を取っている子がたまにいます。

しかし、ピアノに合わせて音程を取っていると、曲に合わせた微調整ができなくなり「音程が悪い」と指摘されることがあります。

何故なら、バイオリンは

  • 導音例:例、ハ長調、ドレミファソラドを弾く場合、ㇱは少し高く取る。
  • 短調の3番目の音:例、イ短調、ラシドレミファ♯ソ♯ラを弾く場合、ドは少し低く取ることがある。

なので、ピアノではなくて、相対的に音程を取っています。

相対音感と絶対音感の違い

音感には大きく2種類あります。

  • 絶対音感:1つの音を聞いて名前を判断できる(例:ドと聞いて即座に「ド」と分かる)
  • 相対音感:基準の音との音程差で判断する能力(こちらがバイオリンに必要)

ヨーロッパでは調律が442Hzではないこともあるため、絶対音感は逆にズレを感じてしまうことも。

バイオリンに必要なのは相対音感です

大人でもできる!音感の鍛え方

① 歌う

一番おすすめの方法は「歌うこと」です。ピアノがあれば、ド~レ〜と声に出して歌ってみることからスタートしましょう。

そして、少しずつ音を増やしていきます。

初めから多くを求めると途中で挫折してしまう可能性があるので、少しずつコツコツと長く続けてください。

② ソルフェージュ教材を活用

伴奏付きのソルフェージュ教材を使うと、和声感覚(明るい/暗い)が自然と身につきます。

「無伴奏の単旋律」よりも、「伴奏付きの旋律」で歌う方がハーモニー感覚が育ちます。


幼児からできる音感トレーニング

遊びながら音を育てる

  • ピアノで「ドレ」だけを使って音当てクイズ
  • テンポ・強弱を変えて遊ぶ
  • 手を叩いてリズムに触れる

聴く力と再現力を伸ばす

  • 聞いたメロディーを真似して歌う
  • 歌ったメロディを簡単な楽譜に書いてみる

自分の音を意識する力を育てよう

  • 録音して自分の音を聴く
  • 伴奏に合わせて弾いてみる

親ができる音感サポート

  • 日常的にクラシック音楽をかけておく
  • 一緒に歌を歌う
  • 踊ったりリズム遊びでリズム感覚を育てる
  • 練習後の録音を一緒に聴き、ポジティブな声かけをする

何より大切なのは、楽しく一緒に続けることです。

まとめ:音程が悪い時には、相対的に音程を取れる能力を鍛える

音感は先天的なものではなく、後天的に鍛えることができる能力です。

焦らず、できることからコツコツと取り組んでいくことで、お子さんの耳は育ち、音程もどんどん安定していきます。

音程が悪い時には左手が原因のこともあります↓

▶バイオリンの先生が教える音程が悪い人の音程改善方法【左手の鍛え方】

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